情報公開の進展が生み出した不信感のやわらぎ

運動が始まった当初、県は明石公園の樹木伐採に関する情報を出し渋りました。過剰伐採の背景に県の幾つかの計画や方針があったことさえ、市民には分かりませんでした。丸谷氏が手探りで情報公開請求を行い、ようやく樹木伐採の背景が浮かび上がりました。さまざまな審議会が答申を出していることは分かりましたが、当初は結論しか開示されず、審議会の議事録はおろか、答申の本文すら開示を拒む有様でした。つなぐ会は粘り強く、情報開示を県に働きかけました。

こうした状況が一変するのは、在り方検討委員会が発足してからです。部会長の髙田氏は、情報公開と審議会への市民参加の方針を打ち出し、会議の資料や議事録、速記録まで公開されました。また、以前の審議会の答申文なども公開されるようになりました。  こうした経緯の中で、市民の行政に対するさまざまな疑心暗鬼や不信感が和らぎ、市民と行政が手を携えて明石公園の運営を行っていく基盤が生まれてきたとも言えます。

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