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木の幹に宿る虫たちの生態-夜の明石公園で体験した神秘的な世界

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(@akashikoenadmin)
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結合: 2年前

 明石市在住の画家・坪谷令子さんから、メッセージを頂きましたので、掲載させて頂きます(管理人)

 6月13日の夜、この「明石の自然を次世代につなぐ会」メンバーの奥津晶彦さんに明石公園を案内していただきました。友人と私にとっては初めての体験で、驚くことばかりでした。以下は、その時の体験をもとに書いたもので、「7月18日のトークセッションへのお誘い」として、回りの人たちに送ったものです。専門家の皆様とは違う視点で見ていることかと思いますが、それを知っていただくのも意義あることかと思い、拙文を寄せさせていただきました。

 明石駅前にある明石公園(兵庫県立)を、ご存知でしょうか。かけがえのない豊かな自然環境に恵まれた公園・・・だったのに、樹木が次々に伐採されて、無残な切り株だらけの公園に変貌しているのです。

 前知事の下「2019 年の明石城・築城400 周年」に向けた事業として、石垣を際立たせるために石垣周辺の樹木を伐採するという計画が立てられ、2018 年からの4 年間で1687 本もの樹木が根元から切り取られてしまいました。

 異変に気付いた植物生態学者や自然環境に関心を寄せる市民団体が集まって2021年に「明石公園の自然を次世代につなぐ会」(小林禧樹代表)を発足させ、活動を始めました。この会への参加で感じるのは、植物・動物を問わず生き物に心を寄せておられる方たちの科学的知見は言うに及ばず「命への眼差しの深さ」です・・・もちろん「人間への眼差し」も。

 その熱が動かしたのでしょう・・・この4月には現知事が今年度の伐採は取りやめることを表明・・・現在、伐採は停止されています。

 こんな中で数日前の夜、明石公園に行って来ました。自然環境(取り分け昆虫)に詳しい方に案内してもらったのでした。懐中電灯の光で浮かび上がる「木の幹に居る虫たちの姿」は、神秘的でさえありました。

 伐採によって、あちこちに空間ができる・・・それだけで、環境の変化が生じるのですね。地面への陽当たり具合、風の向きや強さが変わることで、こんなに直ぐに生態系に影響が及ぶことを教えてもらって驚きました。昆虫の数が減っているとのこと・・・たった一本の木の伐採でも、虫たちにとっては環境の激変ということになるのですものね。虫だけでなく、カエルや鳥たちにとっても・・・。

 陽のあるうちに訪れては無残な木々の切り口に胸が痛んでいましたが、夜の明石公園でも様々なことを想わされました。

 小さなところから発した波動が、やがて同心円状に広がりながら影響が波及して行く・・・そんな「バタフライ エフェクトの図」を絵空事としてではなく想い描けそうな怖さ。「ウクライナの地の破壊」で起きた波動が、次の波動を引き起こし、やがて全世界の破滅へとつながって行く・・・そのような怖れにも重なるほどに、私には強烈な体験でした。

 「同じ木でも朝と昼と夜では、やって来る虫が違うし、時間が経つと、やって来る虫はドンドン変わ
って行きます。ちゃんと、彼らはお互い譲り合っているのですから、人間より素晴らしいですよね」
と案内してくれた方が言っておられました。
人間たちよ、学べよ~!

                 (2022年6月15日・記)

 私がお送りした拙文に対して、友人たちから返信が届きました。その中から、お二人を紹介させていただきます。

人間の都合で(樹の)いのち殺すな! そんな権利は人間にはないぞ!

「植物大親友おじさん」と仰る松本直司さんは、垂水区在住、広告のお仕事をして来られ、現在は六甲山で植物観察講師をされています。先回も今回も参加できないので・・・と、メッセージを寄せて下さいました。

<松本直司さんからのメッセージ>

この世の私たちは、多少の年齢の違いがあるにしても、地球の歴史に照らせば「よくぞ出会った同時代人」。明石公園の樹木伐採問題については許せません。

『人間の都合で命殺すな!』
『そんな権利人間にはないぞ!』
『お前らにはないぞ!』
『誰にもないぞ!』

松本直司

 

「明石公園では何年かに一度ですが、植物を中心とした観察会をさせてもらっています。 園内を歩いていると、さすが公園内・・・自然の植生があり、人による植栽があり、それが植物園的な楽しさを醸し出してくれていました」と言っておられる松本さんだからこそのコメントです。
とは言え「‥‥くれていました」と、過去形なのが悲しいです。

命こそ宝 川柳で問う

もう一人、紹介させていただきます。
「川柳おじさん」こと門前喜康さん(西区在住)は、NPO法人ウィズアス副理事長で、元サンテレビジョン報道制作担当取締役。「夜の明石公園」を見学した後に書いた拙文に触れて、詠んで下さいました。

<門前喜康さんの川柳>

沈黙の樹の渾身の声を聴く  喜康

まっすぐに飛べよいのちのバタフライ  喜康

阪神淡路大震災で奮闘したサンテレビジョンですが、門前さんは一貫して報道畑を歩いて来られました。
合言葉は沖縄の「命どぅ宝」・・・「命こそ宝」は、ますます大きく深く、私たちを問うてくれます。

坪谷令子(画家、明石市在住)

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