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3月 15, 2022 6:03 am
アーマ E. ウェバーが著した原書名〈 UP ABOVE AND DOWN BELOW 〉(アメリカ)は1943年に刊行されている。日本版は1968年に福音館書店から。藤枝澪子訳。年長児から1,2年生くらいの幼い子ども向けの「かがく絵本」だが、シンプルな絵と言葉はおとなが読んでも十分に考えさせられる。
全14場面。子どもの見える世界は太陽が照らす地上だが、見えない地面の下にもいのちの営みがあることを伝えている。「ぽぷら」の木は「せいたかのっぽ」だが「ねは、あまりしたにはのびないで、よこにひろがってのびる」とある。ページをめくると、どんぐりの木「なら」の根は「ほそいねをあまりださずに、1ぽんのふといねがしたへしたへとのびていく」とあり、簡潔明瞭な絵で示されている。
ページをさらにめくると、──
つちも よく しらべてみると、
ちいさな ちいさな いわの かけらや
腐植土で できていて、その すきまに
くうきと みずが はいっています。
──続けて──根は……
つちの なかにある いろいろな
鉱物の とけこんだ みずを とりいれて、
……と、ある。