4月に伐採予定の陸上競技場の「石垣」周辺の3本の樹について、「つなぐ会」が現地調査

活動記録

2022年4月に伐採予定

県は、陸上競技場の石垣周辺の2本のクスノキと1本のアラカシが、石垣を動かしていて危険なので、伐採するとしています。既に業者発注をしていますが、急速に広がった反対の声を受けて、看板を立てて市民に周知した上で、4月に伐採するようです。

なお、この3本の樹の伐採は、審議会等が決めた伐採計画とは別枠です。

「つなぐ会」が現地調査

「明石公園の自然を次世代につなぐ会」では、早速現地調査を行いました。また、今後は専門家とともに、さらに詳しい調査を行う予定です。

現時点での会の見解をお知らせします。

この石垣は歴史的建造物ではない

この石垣では、石と石の間にモルタルが注入されています。これは、明石城の石垣のような歴史的建造物ではありません。現代土木の工法で作られたものです。

確かに、樹の根が石を動かしています。これは、モルタルで石と石の間を埋められて、空気と水の循環が遮断されたので、樹の根が空気と水を求めて石垣を動かしたのです。これは、私たちが、「石垣と木は、じつは仲良し」で解明した通りです。

これら樹木に危険性はない

一見、樹の根に押された石が今にも落ちそうですが、実際に触ってみると、びくともしません。樹は、石を動かして、必要な水と空気を通す隙間を作ったことで、これ以上石を動かす必要がなくなり、今の状態を維持しています。落ちそうな石も、内部で樹の根がしっかりと保持しています。

樹の根が石を固定している!!

この写真には、樹にとって決して優しくないアルカリ性のモルタルをも、樹が包み込んで一体化している様子が捉えられています。樹は、このようにして、石垣を強化しているのです。

これらの樹は、「樹の根が石垣に悪影響」どころか、「樹の根が石垣を強化している」という私たちの見解の証明になっています。

4月の伐採の中止を求めます!

伐採予定の樹は、美しい明石公園の景観の一部です。

これらの樹にも石垣にも危険性は認められません。県は、伐採を見送り、注意深く今後の推移を見守るべきです。

もし、一部の石に落ちる危険性があるのであれば、樹を伐採するのではなく、その石を取り除けばいいのです。モルタルが注入されて決して美しいとは言えない石垣と、長年の風雪に耐えた美しく強いクスノキとどちらが大切でしょうか。

阪神淡路大震災にも耐えた樹に、どんな危険があるというのでしょう。

私たちも、引き続き詳細な調査と経過観察を続けます。

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